二階堂和美 nikaido kazumi

diary

2009.12.12

秘蔵映像

うける!こないだの祝島でのライブの様子が編集済みでYOUTUBEにアップされてる。
見ながら、あの日の笑いがいくらでも復活してきて笑える なんじゃこりゃ あーおかしい

WEBをつくってくれてるいのっちが教えてくれました。libraryにも貼ってもらいますが
とりあえず、こちらからどうぞ! 楽しい餅巻きの様子も見れます
祝島島民の会blog
もう、こうして写真に写っているおばちゃんをみて、ああ、ゆみちゃんや、とかわかるようになってしまった。既に情がうつっている。「平和」ってこうやって情を移して戦争する気がなくなる状態をキープすることじゃろうとかこどもみたいな発想しかできませんが
今朝の新聞を見れば、オバマ氏の平和賞の演説に関連して、核廃絶の言葉の裏には自国を守る意味合いしかない、核の恐ろしさとかを思ってのことではないところに注意がいる、とかなんとかの社説やら見解が載ってまして、ああそういう見方ができるのかと
わたしなんかはあほなので、ものごとの裏まで読めませんが 深読みしないで信じる力っていうのが一番強いんじゃあないかしら それが時々悪い方に働くこともあるだろうけれど、いいように働いたらいいんじゃあないかしら いいように働くためには私は情がうつるってことが重要な気もする 情を移すとかは、仏教では執着であり煩悩であり、悪いこととされていますが、浄土真宗ではそんな煩悩ひっくるめて全部受け入れてくれるのが阿弥陀仏と説いてあって、別に阿弥陀仏が実在するかとか信じるかとかいう話ではなくて、おーなるほど、と私が思えたら、それを考え出してくれた道順が既に情にあふれていると思うわけで、そしたらそんなんよくもまあ一生懸命考えてくれたもんだわ、と思ってありがたく思える、と私の受け止め方はいまんとこはまあそんな感じなんだ~(サニーデイサービス)です。こうやってそのフレーズをいおうとしたときにふっと重なって出てくる歌ってすばらしいですね

さてあしたは、その祝島のみなさんががんばって反対活動し続けているのに触発された広島のカフェや映画館やレコード店やいろんなお店の人たちが、少しでも盛り上げようと企画されたNO NUKES RELAYのイベントです。広島の人にとっては、おっちゃんおばちゃんに”情を移して”だけではない理由があって、山口県のその島に建てられようとしている原子力発電所は、主に広島県の電気をまかなうためというではないか。そんなん申しわけなさすぎます。だけじゃない、もし事故起きたら、私は被害を受ける圏内に住んでいる。核は、爆弾は言わずもがな、平和利用だってしない方がいいはず。とにかくなくなったほうがいい。電気が足りないなら別の方法を考えた方がいい。27年前に計画されたときには思いつかなかったような方法が現代には必ずある。ここ上関に限らず、全国、世界中の原発建設が中止されることを願って、実現させたいと私は思います。是非全国の皆さんもご協力お願いしたいです。今日はちょっと強く出てみました。
署名用紙はプリントアウトできます。PDF
全国署名の詳細
もし集めてくださった用紙をライブの時にでも私のスタッフに渡してくれたら、
私が責任持って渡します。2010年3月31日に提出だからその前までに。

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2009.12.04

イエイ!イエイ!オー!

前の日記の追記です。

気づいたことがありました。
原発反対デモの様子はまさにイズミちゃんのレポの通りですが、もうひとつ。
そのかけ声、「エイ、エイ、オー」の、最初の「エイ、」を聞いたとき「イエイ!」だと思って耳を疑った。「美しい海を守ろ~う!イエイ!」とな?!なんてしゃれたコール・アンド・レスポンス!と思ったら、「エイエイオー」だったわけですが、なるほど、ついライブのかけ声で「イエイ!」って言ってしまう血は、ここに素養があったのだ!と深く納得したのでした。

ところで、このところ一時的にボリュームのある読み物が続く感がありますが・・・
Daily Vitaminsのインタビューも、どうぞおヒマの時に読んでみてくださると嬉しいです。

でも、こないだ、金沢の古本屋あうん堂の店主、本多さんが書いていた、

「アーティストを知るにはその作品(ミュージシャンならば「ライブ」)を見てからだとしみじみ思って映画館を出る。」

と。THIS IS ITを見に行かれた感想として。
だから、
私の稚文など無理に読まなくてもいいのです。
という話。

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2009.12.03

鉄は熱いうちに打て

iwaishima_live_091130.jpg夏に、近所のおっちゃんたちが家におしかけてきて納涼祭の出演依頼のあった話を書いたが、あれは結果大盛りあがりで、最後のおっちゃん挨拶では「後援会を発足させようじゃありませんか!」となったり、翌週自治会長さんから、私の紹介文を回覧板でまわしたいから、これでいいか?と原稿を見せに来られたり、それはそれは結構な評判で、戸惑うところももちろんあるにはあったけれども、しかし私はこのことで、なにかつっかえていた板のようなものが、ひとつ突破されたような、すがすがしさを身に感じていた。

人に喜んでもらうことを自らの喜びとすることに、一度挫折を感じていた私は、そこから逃げすぎていたのかもしれない。やっぱり喜んでもらえるっていうのは、こちらの力になる。力をもらったら、それをまたお返ししたくなる。

その時の手応えが、今回の島慰問へと繋がった。

島行ってよかった。とっても楽しかった。大盛り上がりだった。そういう人らのはずだ、と思ったから「行こう」と決意したのではあったが、だいたい何でも、ショックを受けないように悪い方の予想も常にたてておく癖があるので、もし、島の人たちが、思っている以上にふさぎ込んでしまっていたら、私の歌などではなんの役にも立たぬ覚悟もしていた。だがそんな心配をよそに、今回は完全にいい方の予想に振り切った。ともかく風船の栓を放したような笑いの爆発力。突破されすぎてどう収集つけたらいいかわからなくて、さじを投げて、一緒にバカ笑いの渦に乗っかって、まるでクジラの噴水の上に押し上げられたような感覚だった。
思い出すだけで、ケケケ、イヒヒと笑みがこぼれるほどおもろかった。

ありがたいことに、私がレポするまでもなく、3名の方が書いてくれている。

同行してくれた、ヲルガン座のゴトウイズミさん

島出身の女の子、あっこちゃん

横川シネマ支配人の溝口さん

そもそもこの原発問題をここ最近、急に意識し始めた大きなきっかけとして、来週12日に尾道で行われるライブの出演依頼があった。このイベントは、今回一緒に行ってくれたイズミちゃんが発起人となって動き始めた「NO NUKES RELAY」の一環。そのイズミちゃんとこの経験を共有できたことが因縁深い。
あっこちゃんは、島の出身で、お父さんやお兄さんが島で先頭に立って原発をたてさせない活動をしている。島のおばちゃん、おじちゃんたちのバカ盛り上がりの様子を「恥ずかしい~!」としきりに言っていたのは、あっこちゃんにとって、そのおばちゃんたちがみんな家族同様だからなんだと思った。
先月14日、ドキュメンタリー番組を見た翌日、横川シネマへ「堂脈」の宣伝がてらに寄った際、「慰問したいと思ったわ」と口走ったのを溝口さんに拾われ、1週間を切ってからの電話で「月曜ならこんどの月曜しか空いてない」と冗談半分に言ったのを、これもそのまま拾われ、トントンと決定。
今回のガス抜き(?)ライブがこんなにもスピード決定したのは、溝さんとあっこちゃんの行動力のおかげ。あと、電話。急ぐ用事は電話。思ってもいないスピードで転がるのはたいてい電話。電話はだから怖いのだが、このスピード感が、この一件を私に、よけいに面白く感じさせているのだとも思う。ころころころと転がるおもしろさ。気持ちよさ。頼もしさ。
鉄は熱いうちに打て。

ライブは、あまりの盛り上がりに、私の声は消されたい放題。「買物ブギー」がこれほど歌い甲斐がなかったこともない。がそれは逆に新鮮だった。この異様な盛り上がりの渦の中にいて、私の声は聞こえてはいないけれど、この渦のきっかけを作っているのが自分であることは間違いないという自負。みんなが笑っている対象は、わたしの横で仮装して踊っているおばちゃんなのだが、おばちゃんは私という存在があって、あれをやれている。この責任感は、家族の中での責任感にも似ていて、表で主役を張るよりもむしろ強く感じる種のもので、もしかして私は普段歌手で前に立っているから感じる機会が少ないが、歌を支えて演奏している人、ドラムの人、ベースの人達が感じている満足感とも似ているのかもしれないと思った。

さすがに「愛燦々」の1番の歌い終わりで仮装婆が乱入してきた時は、おい~今だけはちがうやろ!て、これ古い表現で言えば「ずっこけ」たけれど、「悲しい酒」のセリフのあとに「よっ!お嬢!(美空ひばりさんがファンの間で呼ばれていた愛称)」とかけ声が飛んできたり、本物の紙テープがばんばん投げ込まれたりといったことは初めての体験であり、パロディと紙一重であっても、子どものころからものまねばかりしていた私にとって、それはそれで初めて味わう感動があった。
とにかく、今回は島のおばちゃんたちに、おそらく本来の性分であろう、ガハガハっとした明るさ全開になってもらいたかったのが目的で、それが私の思惑を遙かに超えて開いてくれたようだったので、それはもう、ほんとに本望以上のことだった。
中には、もっとじっくり聴きたかった、なんて言ってくださる方もいたり、笑いをかっさらっていったおばちゃん(たみちゃん)も、他の人に注意されたのか、終演後も翌朝も、私たちのそばに駆け寄ってきてくれ「じゃまぁして悪かったね、あがぁなぁして、いけんかった?気ぃ悪ぅした?ごめんよ!許してよ!また来てよ!」と何度も何度も気使ってくれた。いやいや、あれがよかったのです!

面白かった。心に風穴が通った。楽しんでもらおうと思って行ったのに、元気をもらったのはこちらのほうだった。
祝島日の出1.jpg

このアホなほどのユーモアと人情パワーが、電力会社を手こずらせているのだと思った。そのパワーは、地球と直に繋がっている生活から得られるものだと思った。

祝島日の出2.jpg

祝島日の出3.jpg
朝一番の船で本土に戻る私たちを、朝一番の船で新聞が届くのを待つおばちゃんたちに見送られ、日の出前の半球の空の内側で、水平な水面に滑り出した。船内では5人でトランプ遊び、朝から「神経衰弱」。そして私は帰宅後、葬儀へお勤めに行った。

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2009.11.30

歌本めくり島めぐり

きのうは一日、歌本から書き写していろいろ演歌系の歌謡曲を仕込みました。
今日はいまから祝島に行ってきます。
今晩、島の集会所で、おっちゃんおばちゃんたちの前で歌わせてもらいます。
なんも機材もないみたい。生でどんなこと出来るかしら。
音楽好きな人たちが集まっているところなら生音も別の大きな魅力があるけれど、さてさて。
原発の反対運動を27年も続けてこられた皆さん方
こないだテレビの取材番組で聞いた
「楽しみっちゅうもんがなくなった」
という言葉が強く心に引っかかって、
歌を聴いてもらって歌って、ほんのひとときでも楽しい時間を過ごしてもらえないかなあと
気休め?ささやかすぎるけれど、行ってみます 現地へ。
お暇のある方よかったらどうぞ混ざってください。って遅い。
もう出ます。

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2009.11.28

二象舎 個展

nizo_nika_shoes.jpg友人であり、後輩であり、尊敬する作家でもある、二象舎のオートマタ展にいってきました。のは14日で、2週間も経っている・・・そして明日が最終日。お知らせ遅いわ!広島内外の皆さん、今日明日で都合つけていってください!町のど真ん中にあるギャラリーです。
写真は、私の自宅にある所蔵品を今朝撮りました。ニカ人形の方は非売品です。今回の個展にも展示してもらいたかったけど、ここぞというとき私がいつも忘れて来るという前科があるので、作家の原田君がもうあきれて出品依頼もしてくれなくなりました。ニカセトラの特典DVDの最後にもお目見えしています。(このときも忘れていった)(二象舎でワンマンライブをしたときも忘れていった)(ネコバコでライブしたときも・・・つづく)
ほんとに信頼できる作家です。片手間に、私のイベント「堂脈」のスタンプカード台紙も作ってくれたり、めぐみさんには私のライブでビオラを弾いてもらったり、なにかとお世話になっている原田夫妻。今工房の横にカフェを改造中らしい。期待大。

現在、八王子夢美術館、ロンドンThe Magic of Cabaret、等で開催中の展示にも出展していたり、12月には山口で二人展もあったり、機会があったら是非一度手にとって、回してみてほしい。

今回の展示での私の一番のお気に入りは「ポケットの中の月」です。球の頭が、木目を見ていると、絶対に同じ周り方をしないのです。球を回すのに、軸がないのです。ぐるんぐるんのゴリゴリなのです。その発想が好きだ。不規則さと固定位置、不安定さとその重み。

二象舎

広島の個展は、新旧の作品がズラリと並んでいて、自由に回させてもらえて、すごいです。
触っていいっていうのがほんとに、いいですよね。
歌も歌ってみないとわからないもの。
オートマタも回してみないとわからないもの。
harada_A2.jpg場所:コンテンポラリースペース CERO
日時:2009年11月13日(金)~11月29日(日)
*木曜日定休
OPEN12時~20時(入場は19時30分まで)。
日曜日及び最終日は19時まで(入場は18時30分まで)

初期の迷作から最新の珍作までが一堂に会し、原田和明、苦悩の軌跡が手に取るように
分かるようで分からない、冗談のようで本気な世紀の小展覧会!
約20点のオートマタを実際に触れることができます

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2009.11.19

グッゲンハイム

ひと月あまりライブがなかったのは久しぶりで
ひと月あまり、外泊しなかったのも久しぶりで
おちついた。録音にとりかかれた。
もっと続きがしたいけど
ロシア民謡の「1週間」を聞きながら替え歌してみた

月曜日にお花を買って
生けて 飾って 寺参り 
テュラテュラテュラテュラテュラテュララー
テュラテュラテュラテュリャーリャー
水曜日に手紙を書いて
木曜日に配りに歩く
金曜日に弦を張り替え
土日にはライトを浴びる
恋人よこれが私の
一週間の仕事です
_____________

今週末のライブはライトは浴びませんね
旧グッゲンハイム邸
この夏、にかさやの録音をさせてもらった洋館です
三田村菅打団?の森本アリくんが管理している
3泊4日×2だったかな
7月の終わりと、8月の初めに
newsに写真を載せました
夏が懐かしいですね
パソコンを打つ指先がかじかむ時分となりました。
冬は嫌だなあと思ってきたけれど
今日、ゆずをおろす香りを吸い込んだ瞬間に
あ、冬もいいとこあるな、と思いました
さやとskypeで会議&練習
ようやく見えてきた。イメージが
そしたらとっても楽しみになってきた。

9月ににかさやはオーストラリアにツアーに行きまして
ある昼下がり、
その日のライブの主催者だったトム君が海に泳ぎにいくというから(冬だけど)
私も行きたいと言ったけど、さやもうえのも行かないというから
一人で連れて行ってもらっている途中の会話、
さやがうんと言わないとすすまないのだというのをしどろもどろ説明していたら
「Boss?」と言う言葉が出てきて
あーそうそうそれだ!とスッキリ
さやがボスです。このフレーズが気に入ってよく使うようになった。
日本では指折りで数えられるくらいのライブしかやっていないのに
なぜか外国ではよくやっていて
外国ではライブ以外でも、さやがいちばん頼れるボスなので
よけいにそれが定着したのかもしれません
わたしは下っ端ならではの気楽さで
遊ばせてもらっています
あんまりない日本でのにかさやのライブなので
でもグッゲンハイムは日本だけど不思議な空間
塩屋という町も、絵本の中の世界のようなところ
ぜひ遊びにきてください
このアルバムも気に入っています
明日(今日)日本国内でも発売です
もちろんライブ当日、会場でも販売します

この日はにかさやfeat.テニスコーツ、二階堂和美 となっていて
それぞれのもすこしやる予定。
いずれにせよ、ライトを浴びない感じのですね

おいしい煮込みやパンも出店があるようですよ。

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2009.11.16

男に二言は・・・

つべこべうだうだ、こないだ書いてしまいましたが
あれからも、ない頭を抱えたりひねってみたり調べてみたりしました。
NHKの地方放送番組で、祝島の現地の人の様子も見ました。
どうやら私が気にしていたような、電気が足りないからどうしようとかいう問題ではなさそうで
毒と引き替えに町に入る税収入がポイントなのですね
また、さっきこれを読んで、
原発技師さんの話
どう考えても、新たな原子力発電所は作られるべきではないと確信しました。
なにができるかとかはまたおいといて、
それだけでも今日、心に決めた。

この方は原発で被爆してもう亡くなっておられますが
この方が信用できる方かどうかまで調べるには至っていません
だけど、そもそも信用するとかしないとかは主観ですから
私は仮にだまされてもいいから信じてみたいと思いました。

なんで国が原発を作りたがっているかも少し納得がいった
ウランとかプラトニウムとかを持ってしまったのですね
利用してしまわなければならぬ、ってことになっちゃったのですね
期限切れのインスタントラーメンくらいならいいけれど
まずいだけならもったいないから少々は我慢して食べるにしても
あたって死ぬとわかっていたら食べない
それを死ぬとわかっているのに食べろといわれているような感じがする
原発動かすよ、っていうのは。
しかも、食べずに家においといても、ゴミに捨てても、
一回期限切れラーメンを手にしたからには、もう終わりよ
といわれているような
ああ、なんて悲しいことでしょう。
広島原爆資料館の展示がむなしい

私たちは誰しもいずれ死にますが
こんな死の選び方はないよなと思う
税収入があってもなんにもならない

テレビで語っていた、反対派の奥さんの言葉が痛切だった。
27年間反対運動してて「楽しみっちゅうもんがなくなった」って。
それだ、と思った。
なにかを主張すれば、そう思ってない人とぎくしゃくする。
だから楽しくなくなる。
楽しくないのです。だからこういう話をしたくないって思っていたんだ、とわかった。
楽しい方がいい。
必ず死ぬからこそ
生きている間を楽しく送りたい。
楽しいかどうか、これも主観。
だから変えられる。
気持ちの持ちようで。
だから宗教の存在価値もある。
と、思う。

反対派の人も、推進派の人も、住民はよかれと思って動いていたのに。
ぎくしゃくした楽しくない年月を送ることになってしまった
その奥さんが自分の人生を「哀れ」といってた。
わーん。そこまで客観視しているんですね ほんと とりかえしがつかないです。
せめて、慰問に行きたいと思いました。
わたしにできることなんて、あまりに些細だけど

だけどほんとにしなきゃいけないのは慰問じゃない
すこしでも世論を動かすことなんですね
楽しくないことをするのは嫌ですが
楽しくないことを勧められるのも嫌だと思いますが
原発つくるっていうのは、発想が狂ってるようから
やっぱり狂ってる人と毎日接している人のしんどさって
たいへん。
たぶん、とってもたいへん。
介護に関わっていると
ヘルパーさんの存在にどれだけ心救われるか実感する。
だからわたしもそんな仕事がしたいと思う。
あの奥さんにも、せめて歌でもきいてもらったらどうだろうか
と、
きのう、ちあきなおみさんの特集番組を見ながら思いました。

署名なんてものが効果があるのか疑問ではありますが
他に方法が今わからないから
集めさせていただいてみようかと思うんですが
署名って住所とか連ねるから、
このご時世だと抵抗ある人もたくさんいらっしゃるでしょう
美術ギャラリーの記帳だって抵抗あるもんね
大丈夫な人だけ、してくれたらいいです
さっき、さやに相談したら、いいよって言ってくれた
間違ってるって思ったら、そん時やめればいいよって言ってくれた
男が一度口にしたことは、って私は女ですが
二言がないのはかっこいいですけど
間違っていたことは、突き進めるのはもっと間違ってる
一度に全ては、なかなかわからないものだもの。
そうこうして先延ばししてると、そのうちに手遅れになるのだもの。
それは、恋も同じですよ。
あした伝えようと思っていたら、その人いなくなっちゃうかもしれないのです。
親孝行もね。
なんでもね。

サザエさんのアニメの声優さんのイメージを保持しようとしていた観月ありささんに感心した夜でした。キャスト、よかったと思いましたね。竹下景子さんがふねさんってよかったですね。筒井くんはマスオさんにしては声に色気がありすぎますね。たいこさんも合ってたね。話のテンポが遅すぎと思ったけどね、なんて、勝手な話してますね。関わった方が読まれたら嫌な気分かもしれません。ごめんなさい。でも婆ちゃん父ちゃん家族そろってみましたよ。ベタな、片岡鶴太郎さん演ずる波平さんがずっこけるシーンとかで、わたしと甥と姪は笑います。カツオくんのクセのあるしゃべりに、私と姉はいちいちひっかかって笑います。アニメの世界を崩さぬようにしている誠意と、そこに執着しすぎず、その先にある物語を伝えるためのぎりぎりの現実感との節度に共感を覚えました。オリジナルのそもそものよさがどこにあるかを見失わないように心がける歌のカバーの精神に通ずるものがありました。サザエさん漫画の原作はほとんど読んだことがありませんが、歌で言えば、曲と詞の、まだ歌手が歌う前の状態とかでしょうか?そこまでマイナーじゃないか。失礼しました。あまりにもサザエさんのアニメが有名すぎるのですね。なんだかんだ、今日の実写ドラマ制作者に対する慰めでしょうかこれ?いや、賞賛です。
波平さんも、ふねさんに素直に謝ってた。男に二言があってもいいのです。

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2009.11.10

電気の恩恵

祝島港油彩.jpg原子力発電所の事を考えている。
まだ考え始めたばかりだ。
エネルギーが底をつく問題はずっと気になっていながら
あまり頭を悩ませたくなかったので
電力会社のコマーシャルをうのみにして自分をだましていたところがある。
関心を持ち始めたら、やたら耳に入ってくる。
だから関心を持ち始めただけなのかもしれない。
おとといの「週間ニュース」で、佐賀の玄海原発が始動というのを聞いた。
びっくりした。なんだそれ。
核兵器材料と同じ危険物質の処理が決まってないまま、動き始めるなんて。
即興も、音楽のライブなら失敗しても、ちぇーがっかり、くらいでどうにかすむが
原発のリハなし本番が許されるなんて、いったいどういうことなのだろうか?
だれの、どういう神経で、そういうことが進むのか?
全く理解が出来なさすぎて、とっかかりがわからない。
こないだ「沈まぬ太陽」を見た。
これに関してはまた別にたくさん思うことがあって、見た人と語りたいけど
その中でも、企業と政治家の汚職の内情が描かれていてショックを受けた。
あれはフィクションだとしても、それに近いことが世間ではまかり通っているのか?
それも信じがたい。
わたしがカマトトなのか?
会社に勤めている人たちの多くはあんなしがらみの中で生きているのか?
信じがたいことが現実に起こっているのか?
何を信じたらいいのか?誰を信じたらいいのか?
自分の目も耳も、影響受けやすいのであてにはならないし
よりどころとしている仏教に問うてみたらどんな味わいが導かれるだろうか。

12月、「瀬戸内の海を原発から守りたいイベント」のお誘いを受けた。
これは主に、山口県の上関(かみのせき)という、私の住む町からも近い島に
あらたに原子力発電所が作られようとしているのをやめさせようという動き。
学生の頃、スケッチ合宿に行った祝島(いわいしま)、の前の海岸が計画地。
私が訪れたのは12年前。添付の油彩はその時の稚作。右上の枝がぶざまだ。
最後に迷いながら描き入れてみたものの、集合時間がきて中途半端なまま。
橋が架かっていない故の、時間が止まっているような原風景の雰囲気があって
絵画の先生はそこを選んでスケッチ旅行に連れて行ってくれたのだろう。
計画から既に27年経って反対運動が続いているというから、
その時も既に15年目だったということになる。
わたしはスルーしていた。

「瀬戸内の海を原発から守りたいイベント」
もちろん守りたい
ただ、瀬戸内が守れたらいいという問題ではない。
原子力発電所を建てないで、動かさないで、と頼むからには、
じゃあ電気どうするの?という切り返しに返事がいる。
こうやってパソコンを使う毎日。
照明器具、冷蔵庫、炊飯器、レンジ、テレビ、ステレオ・・・
コンサートをするには音響も照明もたくさん電気を使う。
会場に人を運ぶにもたくさんエネルギーを使う。
電気で走る車がCO2を出さない点はいいかもしれないが
電気はどこからでてくるのか
石油が底をつく事も目に見えている。ガスも石炭も。
そもそもつきるまで使っていいってものでもないはずのものを使っている
期待をかけるは太陽熱発電。
寺の本堂の屋根に発電機をつけたいのだが、と住職に折に触れ持ち出してみるが
景観がくずれる、といなされ、志気が下がる
が、上司へのプレゼンをもっとしてもいいかもしれない
見積もりを出してもらってみようと思う
せめて住居の方だけでも
せめてうちの家庭で使う電気くらいをまかなえないだろうか
そんな微力で何かが変わるのか?
私は使ってないわ、汚してないわ、というだけではその優越感は余計に悪い
だけれども、喜びを人に伝えたら分かち合えることもある

CO2を減らす目標を達成するために、それ以外の廃棄物なら出していい
なんてそんなわけはない
そんな子どもの言い訳みたいな理屈が
大人の世界でまかり通っていること自体が信じがたいが
世間の無関心、積極性のなさがそうさせているのだろうか?
進化欲求は誰にも止められないから、と諦めるしかないのだろうか
便利を知ってしまったら後戻りは出来ないのだろうか
他の動植物にごめんねといいながら、みんなで絶滅していくしかないのだろうか
仮に、将来的にそうだとしても、悪あがきがあってもいいんじゃないだろうか
エネルギーを最小限に抑える方向には、もう向かわないのだろうか
冬はなるべく冬眠生活して、夜暗くなったらなるべく早く布団に入って寝る とか
ギリギリ譲れない最低限のものだけ選んで・・・とかいう部屋掃除みたいな甘い対処ではまるでだめなのだろうか
電力会社も、カラオケの5分前予告みたいに、そろそろ日本の電力足りませんけどどうします?とか忠告してくれてもよさそうなものじゃないか 勝手に延長して請求するみたいなやり方で、信用落として、なんの得があるのか?
一世帯何ワットまで、とかいう具体的な規制か目安を作ってはどうだ?
自粛すれば、もうちょっと削れるものもあるはず
食べ物の無駄も
物品の無駄も

そうやっていくと、
演奏会も、CDという物も、チラシも、それらに費やされる人の労力も
無駄なのかもしれない
どこで線を引くのか
どこをいじったらなにがかわるのか
どのひもをひっぱったら、どこが動くのか

みなさんはどのように考えているのでしょうか?????

わたしのたかが短い人生が、
間違った方向に進もうが、間違ったまま人生が終わろうが、
本人が納得していたのなら、しょせんそれまでなのだから
なんでも、相談とかしょぼいこと言ってないでやってみりゃあいいのかもしれません
でも人の話を聞きたい
疑問も問うてみたい

楽しく過ごすためには、あまりニュースを知らなければいい、とも思う
わたしだって発信なんかしなければいい
外国になんか行かなければいい
見聞・見識など広めなければいい
江戸時代までの多くの人が、自分の半径何キロかから外には出たことがなかったとか聞いたことがあるけれど
狭い世界でしんどいこともたくさんあっただろうが、幸せでもあったろうと思う
身近なことを、丁寧にやって目をかけて、あんまり欲張らずに人生を終える
でもやっぱり辛いことも息苦しいことも、たくさんあったと思う
おばあちゃんくらい近い人でさえ、井戸で水を汲んできて沸かして風呂に入っていたのだ
わたしが子どものころは、おじいちゃんが石炭を燃やして風呂を沸かしてくれていた。
お湯が出ないの、つらい。蛇口ひねってお湯が出るの、すごい嬉しい。

なんて子どもっぽい発想しか浮かばないことだろう・・・

どこにも、いつの時代にも、完璧な世界などないのだな。
安心して暮らせるまち、なんて望むのは
都合のいい要求に思えてきた
この世に安心して暮らせる用意はまるでないのが真実なのかもしれない

でも、なるべく、
「それおかしいんじゃないか」とわかっていてもやる、なんてことがないような
そういう人格形成というのが、これから、ひくべき糸なんじゃないか
ということはやっぱり教育か?
わたしは教員になっておいた方が良かったかもしれない
いや、私などにはとてもつとまらなかっただろう
お坊さんとして、歌手として、もうちょっとできることはないのか
それさえまともにつとまってないから言えば言うだけ恥ずかしい
だからやっぱり半径3キロくらいの生活が・・・
うんぬん
たらたらすみません。
ここまで読んでくださった方、どうもほんとにありがとう。

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2009.09.29

ただいま

無事帰国しております。
今回は2週間で8回飛行機に乗りました。めずらしくトラブルもなかった。
強いて言えば最後に、重量オーバーで無駄な超過料金(高すぎる)をとられたり、
うっかり手荷物に蜂蜜をもっていて没収されたり、不服な出来事はありましたが、
まあ、事故もなく、テロに疑われることもなく、(「つれづれにか44」参照)
それは喜ばしいことです。
それにしてもあの没収される物品は、どうなるのか、気になる。
没収する職員さんに「あなたにプレゼントするから、どうか捨てないで!」と思う。
でも破棄だろう。わたしが買ったがばっかりに不意になってしまったあのハチミツ達に申し訳なさすぎる。わたしがボケでごめんなさい。
現在、国際線は、液体の機内持ち込みがものすごく厳しいので、ほとんど固形のハチミツや歯磨き粉もですから、国際便に乗られる方、どうぞご注意を。

没収されたハチミツですが、マヌカハチミツといいまして、
数年前に北海道の露店でだまされたと思って購入して以来、気に入って愛用しております。
喉を痛めた時に効きます。ニュージーランド産。結構高価ですがオーストラリアのスーパーだと若干安かったのでいくつか買いだめしたのだけれど、超過料金とられたり、結局没収されたんじゃあ、日本で買った方がよかったということになります。
日本にいて買える、というのがそもそも、現代の通販はたいそう便利ですね。

ツアー中はとてものんびりしていて、こんなに疲れなかった数日間もない、というくらい。
帰ってきてからも、翌日からすぐ早起き、目が覚めて窓から見えた朝焼けがきれいだったので、もっとよく見えるところに行こうと川土手まで出たら、予想以上に寒かったので、暖まるために走ってみよう、などと普段やったこともないジョギングなんかしてしまった。コスモスがとってもきれいに咲いています。まさに満開。気持ちが移入しやすい花だ。その後NHK生放送に合わせてラジオ体操をして、本堂の縁をぞうきんがけして、正信偈をお勤めして、と気味悪いほど模範的朝の数時間を過ごしてみたりしました。ようやくしばらく家にいるので、リズムを整えたい。nikasaya_morning.jpg
7月に通っていたラジオ体操、あれはなかなか癖になる気持ちよさで、もともとスポーツは嫌いだけど、体操はダンスに似ていて楽しい。
メルボルンでも滞在先のGuyさん宅の裏庭で毎朝ラジオ体操(with口演奏)していました。
(「たかしんぶん」より写真拝借)
私にとって海外ツアーの醍醐味は、ホームステイかもしれない。よその国の暮らしを身近に感じられるところがとても魅力で貴重で、その後の人生にいろいろと影響を与える。そういえば世界ウルルン滞在記(数年前の)が好きだった。なるほど・ザ・ワールドも好きだった。
ちなみに、さやのブログ
人の日記を読んで、そこに自分も存在していると、ぐわっとその日の感覚がよみがえっておもしろい体験ができる。さやがあの日記を書いていたそばで、わたしは、Guyさんちにあった友沢ミミヨさんの「きのこ旅行」という漫画を暖炉のそばで読んだり、手書きの日記を書いたりしていた。こんな余裕は、旅先でしかあり得ない。さやの一台のパソコンを3人で回し使いさせてもらっていた。
そう、Guyさん主宰のChapter Musicというレーベルのイベントで、みんなが一緒に歌ってくれたにかさやの「イピヤー」。この曲の究極の完成形を見せてもらったような感じがした。一人一人の声がとっても優しかった、私もそれをのっけるための、和紙の紙漉の枠のようなイメージで、今までにないくらいソフトに。これだ、これだったんだ、と目から鱗の感動。今回のツアーのハイライトだった。ありがとう。

ところで、このあいだ書いた「この夏をふりかえる」を後から読むと、あまりにも殴り書きで、失礼しました。ほかにもたくさんたくさんある。書き残しておきたいこと。なんで書き残しておこうと思うのだろう。
まあいいや
「まあいいや」と口にしてしまって、よく父に激怒される。そういえば最近減ったな。
書きたいことを全部書いてしまおうとしたら、一日のほとんどがそれでつぶれそうだ。体験する時間が減っては本末転倒ではないか?新聞もまともに読もうと思ったら一日かかりそう。
わたしは記事も本も漫画も、すべて実際の話す速度で読むので、ものすごく遅い。
まあいいや きりがないから今日はこのへんで とりとめなくてすみません

さて、今週木曜日は、広島のちょっと山のほう、千代田という町で演奏させてもらいます。
こちら「お月見会」という、これまでに9回も続いてきたイベントだそうで
三田風月堂という、キュートすぎるくらいキュートな姉妹がやっているお菓子屋さんの、三田姉に誘いを受け、やらせていただく運びとなりました。
この三田風月堂、もとは先代がやっていた渋い名物せんべい屋さんだったようですが、今は見た目も味も輝いている洋菓子が中心。さらに感動的なのは、昔ながらの手焼きせんべいのほうも、絶やすことなく守り続けているところ。
三田姉妹とは、広島のクラブクアトロなど、ナイスなコンサートの際には必ず見かけるナイスなセンスの姉妹として広島帰省当初から知り合っていたのですが、お店へは昨秋、ニカセトラのMovie撮影の際ようやく寄らせていただき、そのたたずまいに、共感というよりは尊敬の念を抱いた。古めかしい商店街・・・とも言い難い、活気がある・・・とも言い難い、商家がならぶ古い町並みの中で、近所のお寺のおっちゃんたちとうまいこと折り合いをつけながら、営みを続けている姿は、あまりにも美しく映る。うちの近所にもあんな友がいたらほんとに嬉しいんだがと思う。
いや、そうだ、最近一人見つけたのです。そこはかとない魅力を秘めたピアニストを。今週木曜日は彼女にお伴をお願いしまして、ピアノボーカルデュオのような感じでやるつもり。今練習が非常に楽しいです。ああ、近くに音楽の友がいる喜びって、すばらしいですね。往復譜面プロジェクトの時にも感じたことですが、練習できるって、すごく楽しい。なんて、高校生みたいなこといっててなんだか恥ずかしい

りりりり 虫が鳴いています。
と思っていたら大雨が降って、またやみました。意味のない報告。

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2009.09.17

にかさやライブフォト

メルボルンに来ています。
この2日間はライブがなくて、ゆったり過ごしています。
オーストラリアは冬のおわりかけで、
でも日本で荷造りしているときは残暑厳しい折で
わかってはいても、なかなか想像がしにくかった
けれどやっぱりダウンジャケットを持って来てよかった、という寒さです
タスマニアで連れていってもらった山には、まだ雪が残っていて
子どもたちと雪合戦しました
メルボルンでは桜が咲いています。

ブリスベンでのライブの写真をもらって
一緒に来ている植野さん(テニスコーツ)がブログへアップしているので
私はリンクをはります。
イピヤーイピヤーイピヤー とやっているシーン。
たかしんぶん

にかさやの新しいアルバムは、ツアーのために作ったはずだったけれど
結局間に合いませんでした。
でも、いいのが出来ました。
さっき、にかさや2人、テーブルに揃って座って
それぞれイヤホンでマスター音源を通して聴いて
「完璧だったね」
と、終止符を打ったところ。
今年の夏、7月末から8月にかけて、
神戸塩屋の旧グッゲンハイム邸を借りて録らせてもらいました。
あのお屋敷の、部屋から廊下から、あらゆる場所を徘徊しながら、
カジュアルに、2人だけで、重ね録りすることもせず、
左にさや、右ににか、曲によっては反転、そんなステレオ感満載な音源
10月には出来上がるんじゃないかな
逆輸入になりますが、日本でも発売記念ライブを計画中なので
どうぞ楽しみにしていてください。
いい眠りにつけそうなアルバムです。

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