二階堂和美 nikaido kazumi

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2014.12.24

映画『スーパーローカルヒーロー』クラウドファウンディング

二階堂です。ご無沙汰しています。
広島は尾道在住の”のぶえさん”というひとりのおじさんを追ったドキュメンタリー映画『スーパーローカルヒーロー』が、この春、地元尾道での上映を皮切りに、すこしずつ各地での上映が広がっています。二階堂和美もコメント出演させて頂いています。
予告編

のぶえさんという人(名字です)は、インディーズのミュージシャンなら知らない人はいないというくらいちょっと伝説化していて、例えば「ブレイク前のエゴラッピンを尾道に呼んでた」とか「自分がバイトした資金でミュージシャンのツアーを受けてる」「そのバイト中に大けがして、ミュージシャンたちが東京で応援イベントした」みたいなエピソードで説明されていた人で、私も実際そのように聞いた。
そんな信恵さんを説明する文言は近年変わってきている。
ご本人のブログでは社会的、政治的な問題にストレートに訴える姿が全開、特に東日本大震災以降はとりわけ福島のおかあさんやこどもたちの支援に力を注いでいて、もともとレコード屋であったはずのお店の店先には、自家製の無農薬野菜やたね等が扱われ、もはやお店には店主はいないことの方が多いらしい。
私は広島に戻ってから出会っているので、実はミュージシャンとしてはさほどお世話になっていない。だから、この映画にたくさんのミュージシャンが出演されているけれど、彼らとは立ち位置が違う。
私にとって信恵さんは、「直接お世話にはなっていないけれど、尾道というローカルな町で暮らしながら、まっすぐに生きるということはどういうことか、その見本」として意識している人である。そしてその人もまた音楽がとても好きらしい、という認識でもって、信恵さんのことを見ている。
過去のブログで、「まさにわたしにとってのローカルヒーローなのです。」と言っているのはそういう思いで、実は信恵さんに恩はない。なので恩返しを信恵さんにするという意識はないのだけど、こういう人がいるということを、みなさんはどう受けとめるのかな、ということに興味がある。なので一人でも多くの人に見てみてほしい。
というわけで、信恵さんやこの映画の監督と同じ広島県在住者としても、映画のクラウドファウンディングの呼びかけに協力しています。

『スーパーローカルヒーロー』クラウドファウンディング
https://motion-gallery.net/projects/superlocalhero

5月5日にシネマ尾道で行われたプレミアム上映会のトークの模様も。

このクラウドファウンディングのページの冒頭に「自分を犠牲にして人のために奔走するおじさん」とあるけれど、わたしはその言葉にはちょっと違和感もある。「尾道のガンジー」という表現が適当かどうかも疑問。ただ、きっと信恵さん本人もそんなことは執着していないと思うし、『かぐや姫の物語』の時も「姫の犯した罪と罰」という不可解なキャッチコピーがついていたので、映画というのはしばしばそういうことがあるのかもしれない。
映画そのものも面白いかどうかわかりません。映画はある時期のある面を切り取ってあるだけで、現実はどんどん進んでいるし、映画を見ることがどこまで重要かもわからない。
けれど、見てみてほしい。
音楽が好きな人はこんなにも多いのに、選挙の投票率がどうしてこんなに悪かったのか、自分にとって当たり前のことも世の中では極少数派なんだな、とため息をついたりする。

自分の中で言いたいことが溜まっていて、溜まりすぎて整理できてなくてよくわからないことになっていますが
クラウドファウンディング呼びかけのこの動画も10月に監督が撮影に来てくれて撮ったのに、なかなかリンクが張れなくて遅くなってごめんなさい。
悪い方悪い方に進んでしまっている政策に歯止めをかけるせめてものチャンスであった先日の選挙の前もなにも発言できず不甲斐ないです。
そんな残念だらけの毎日ではありますが
それでも、この映画を見る時間を作ってくださることは、
無駄にはならないと信じています。

クラウドファウンディングは1月末まで受け付けています。
是非お力を貸してください。そして映画を見てください。

『スーパーローカルヒーロー』公式サイト
れいこう堂(信恵さん)のブログ