二階堂和美 nikaido kazumi

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つれづれにか vol.12

掲載:QUATTRO PRESS vol.59 / PARCO-CITY FLYER 2006 December

 先日、福岡から名古屋への飛行機で、高校の修学旅行と思われるご一行と同乗した。離陸の際の彼らの興奮っぷりと言ったら…まさにジェットコースターと同じ「キャー!」が狭い機内に響き渡り、揺れのひとつひとつにも男子女子の様々な歓声が上がる。もはや迷惑というよりお笑いに接する感覚となり、連れもいないのについ声をあげて笑ってしまった。

コラムニスト さて、飛行機と言えば機内誌というのがまたなかなか高級感のある雑誌で、そこで紹介されている料理屋など、大人の品格の備わっていないうちには、仮に値段が手が届かないものではなかったにしても、立ち入ってはいけない、そんな雰囲気が漂っている。これは私なりの大人を敬う礼儀でもあり、自分がいっぱしの大人となった頃に若者に持っていて欲しい謙虚さでもある。でもどこまで年を重ねても「オッサン」にはなれないのが残念だが、なれないから憧れるのだろう。しかし最近タクシー利用が増えた。これはひとつの大人の目安。

 ところでその機内誌でまず読むのが1ページ分のコラム。ほとんどがコラムニスト、あるいは作家や服飾評論家なる、本職の方が書いておられるもので、さすがに内容が濃い。それなどを読むと私のは単なる感想文でお恥ずかしいばかりだが、本職の方の文章には必ず強い断定の見解がある。断定するところに反論が生まれ、それはツッコミでもあり、だから断定はボケでもある。そこにコラムとの会話の面白さがある。(断定してみました。)

 さて、クアトロ5周年おめでとうございます!ということでわたくしもいっちょ奮起。12月23日、『二階堂和美のアルバム』で関わってもらったアーティストを広島にお招きします!素晴らしい彼らのライブ、そして地方ではなかなか実現しにくい二階堂和美のバンド編成も、どうぞお楽しみに!「お楽しみに!」ってどうも図々しい感じがするけれどたまにはいいでしょう。

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