2016.06.07
HELP GENEVIÈVE ELVERUM AND HER FAMILY ESCAPE CANCER
唐突ですが、2003年、私の初となるアメリカツアーのすべてを仕切ってくれたマウント・イアリ(ex:マイクロフォンズ)ことフィル・エルヴラムと、その妻で現在膵臓がんと闘っているジュヌヴィエーヴを援助する募金サイトのお知らせをさせてください。
HELP GENEVIÈVE ELVERUM AND HER FAMILY ESCAPE CANCER
https://www.gofundme.com/elverum
つい先日、プリシラ・アーンさんとの文通の中でも、この2003年のツアーのことを振り返り、あのツアーが私の公私において本当に大きな出来事であったこと、そして改めてフィルへの特別な感謝の恩をかみしめ直していました。私の『U.S.tour2003』BOXのDVDへも、ジュヌのキュートな姿が納められています。
2006年にはフィルとジュヌ、ふたり揃って来日し、広島にも来てくれ、横川シネマでライブをしてくれました。そのとき原爆資料館に一緒に見に行ったことも、先日のオバマ氏の来広に際し、感慨深く思い返していたところでもあります。
そんな中入ってきたこのニュース、少し前に7e.p.の斉藤君から聞いてはいましたが、あの2人がこうして公に呼びかけるのは、相当の心づもりと状況なのだと思います。自分が幼い娘と送っているあまりにもいとおしい日々に重ね、胸が苦しいです。誰にとっても保証のない明日ではありますが、フィルとジュヌと彼らの幼い子、大切な人とのいとしい日々が少しでもよい時間であることを願って、彼らの声をここに転載させてください。
以下は、上記サイトに掲載されたフィル自身の声明文を、SWEET DREAMSの福田さんが訳してくれたものです。SWEET DREAMSのブログも合わせてご覧ください。
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ジュヌヴィエーヴ・エルヴラムと彼女の家族が癌から逃れられるようお助けください。
2015年の5月、健康で素晴らしい娘に生を授けて4か月後、ジュヌヴィエーヴはもはや手術不可能なステージ4のすい臓癌であると診断されてしまいました。34歳の若さで、健康にとても気をつかっていた彼女にとってはまさに青天の霹靂でした。以来、彼女は化学療法はじめ、さまざまな治療を試してきました。地平線に落ちる光の少しでも前向きな部分を見据えながら。
この1年少々というもの、我々は地域と家族一丸となって子どもの世話と食事、後方支援と金策に当たってきました。保険は医療費の一撃から我々を守ってくれましたが(とても高額な自己負担分のあと)、保険の対象外となるその他多くの周辺的な費用は、ふたりが自営アーティスト/ミュージシャンとして爪に火をともすように何年もかけてゆっくりと貯めてきた蓄えを完全に食いつぶしてしまいました。さらに今や僕らには子どももいます。
ジュヌヴィエーヴは、10代のころから前途有望なコミック作家でした。ジュヌヴィエーヴ・カストレイの名前で、彼女は「l’Oie de Cravan」「Drawn & Quarterly」「l’Apocalypse」といった出版社から多くの本を発行し、この地球のあちこちで個展を開催してきました。彼女はまた、ウォーヴ(Woelv)とオ・パン(Ô Paon)という名前で音楽をつくり、世界中をツアーし、たくさんのアルバムをリリースしています(www.opaon.ca)。
これを書いている、私、彼女の夫であるフィル・エルヴラムも、音楽をつくり、約20年にわたり、ザ・マイクロフォンズとマウント・イアリの名前でツアーをしてきました(www.pwelverumandsun.com)。
私たちはまた、ワシントン州アナコーテスに12年間暮らすカップルとして、インディペンデントのアート/音楽の豊かな世界的コミュニティにおける特別な場所を守ってきました。ここに住みながら、さまざまなプロジェクトに携わりつつ、私たちはワット・ザ・ヘック・フェスティバル(後のアナコーテス・アンノウン・ミュージック・シリーズ)を10年間オーガナイズしてきました。
私たちは自分たち夫婦のプライベートについては今まであまり公にせず、いつもそのときそのときのプロジェクトに邁進してきました。ツアーとフェスティバル、その他の公共的な営みを通して、私たちは自分たちのとても尊い家庭を守ってきました。そして僕らが経験する困難は今、ぶくぶくと泡立っています。
今まで、自分の病状を公にしないことで得られる精神的安定や、それによってジュヌヴィエーヴにもたらされる心的ヴァイブのことを考え、このようなアナウンスやリクエストをすることは避けてきましたが、さすがに私たちの経済的苦慮も一線を超えてしまいました。
どうぞ私たちに寄付をお願いします。私たちの家にいる者は誰も、この1年以上働くことができずにいます。ジュヌヴィエーヴは新しい作品をつくることができず、私(フィル)も音楽をつくったり、演奏したりすることができません。人生のすべてが、この途方もない闘病に費やされています(さらにこの不完全なふたりで子どもを育てなければならないという過酷な現実もあるのです)。これからの未来に何が待ち受けているのか、そしてこの不安定な状態がいつまで続くのか想像もつきません。いずれにせよ、この1年間に私たちが費やした金額だけで、我々はひとつの家族として大きな経済的窮地に立たされています。
どうぞご寄付をお願いします。そしてこの情報の拡散にご協力いただけますよう、よろしくお願い申しあげます。