二階堂和美 nikaido kazumi

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2020.11.05

『二階堂和美と渋谷毅2020』ライブレポート

2020年11月3日@渋谷WWWでの『二階堂和美と渋谷毅2020』公演にお越し頂きました皆さま、配信でご覧頂きました皆さま、改めましてありがとうございました。「カクバリズムの文化祭」と題して3日間開催されたイベントの最終日、ニカさんにとっては約9か月振りの有観客ライブ、そして渋谷毅さんとのデュオ公演は昨年11月の金沢もっきりや以来でしたので、ちょうど一年振りとなりました。

今年は新型コロナウイルスの影響で、3月以降予定していた全てのライブやイベントが中止となり、先が見えないことへの不安や、日常生活での様々なストレス、そして音楽業界全体をみてもまだまだ苦しい状況から抜け出せずにいる中で、今回有観客ライブを実行するにあたり、悩ましい思いももちろん多くありましたが、お客様や公演関係者の皆様のご協力のおかげで、無事公演を終えることができ、今は感謝となんとも言えない感慨深さで胸がいっぱいです。あの時間、あの空間、あの拍手…何ものにも代えがたい瞬間を肌で感じることができて、本当に幸せでした。この場をお借りして改めまして御礼申し上げたいと思います。

ご来場の皆さま、配信をご覧いただきました皆さま、そしてライブハウスのスタッフの皆さま、撮影スタッフの皆さま、本当にありがとうございました。引き続き皆さまには体調などにご留意くださいますようお願い申しげます。

 
そしてここからはライブレポートを映像からの写真とともにお届けします!まだアーカイブ配信期間中ということもあり、これからご覧いただく方はネタバレにもなりますのでご注意ください。

今回は1時間という短い時間ではありましたが、久々のライブ、できるだけ皆さまに楽しんでいただけるようにと、実は当日リハーサルの直前まで、変更に変更を重ねてのセットリストとなりました。基本的には、今年のお正月にNHKラジオで放送され多くの反響を寄せられた『しぶやさんといっしょ』という番組の中で、ニカさんと渋谷さんがデュオで演奏した曲目を中心に、それと以前から渋谷さんと一緒にやってみたかった曲の中から今回3曲初披露させていただき、合計10曲。少し失敗もありましたが…いかがでしたでしょうか?

 
まずは1曲目「レールのその向こう」。言わずもがな名曲・名演。何度聞いても胸が締めつけられます。ニカさんも登場からすでに気持ちを抑えきれず…という感じで、それに引っ張られるように涙を拭うお客様も多くみられましたね。ありがとうございます。

そして2曲目「つるべおとし」(作詞:松本隆さん/作曲:渋谷毅さん)。こちらはデュオライブの定番曲でもあるので2人の息もピッタリ。

3曲目は初披露となる「私鉄の駅のそば」(作詞:山上路夫さん/作曲:渋谷毅さん)。数十年前に作られてからほとんど披露されずにいる楽曲ということで、私たちは今年のはじめ頃に教えていただいたのですが、初めて聞かせていただいた時から曲の素晴らしさに、いつか2人のライブでも演奏できたらいいねと、それが叶った日でもありました。

4曲目「女はつらいよ」。ニカさんライブの定番曲でもあり、恒例の「練り歩き」が楽しみの一つでもあるのですが、今回はステージ上からエア握手とエアハグで。歌の掛け合いは渋谷さんに。一緒に歌ったり握手ができる日が待ち遠しいですね。

5曲目の「さっきはごめんなさい」は、昨年のデュオツアー中に完成したニカさんと渋谷さんの共作曲。演奏を重ねるごとに味わい深さと浸透感が増して、一番熟しているタイミングだったのではないでしょうか。早く録音できたらいいな…

そして6曲目は、2014年11月15日@渋谷WWWで開催された「二階堂和美meets渋谷毅オーケストラ」公演で初披露となった、小沢健二さんの「大人になれば」をデュオでカバーさせていただきました。こちらも渋谷さんとのライブの定番曲になりつつありますね。ニカさんが歌詞をマスターする日も近いことでしょう。。。

7曲目、あまりライブの本編ではやらない?!と言われている「ネコとアタシの門出のブルース」。この日のデュオ演奏は過去最高の出来だったのではないでしょうか?最高のブルース、沁みわたります。

本編ラストは「いのちの記憶」。ニカさんの切なくも生命を感じる力強い歌と、それらを優しく温かく包み込んでくれるような渋谷さんのピアノが、今日の日の為にあった曲なんじゃないだろうかと、毎回ライブの時にはそう思ってしまうのですが、やはり今回もそう思えて仕方ありませんでした。会場での空気感や曲のパワーが配信動画でもダイレクトに感じらるものになっていると思いますので、是非今からでもアーカイブ配信でご覧いただければ幸いです。

そしてアンコール1曲目は、NHK教育テレビ”おかあさんといっしょ”でご存知、作詞:五味太郎さん/作曲:渋谷毅さんの「ぼくのミックスジュース」を、ニカさん初歌唱させていただきました!オリジナルの振り付け、相当いい感じでしたよね?「♫ミックスジュース ミックスジュース ミックスジュース♫」と歌うところなんて、ぜひ子供たちに踊って欲しいな…なんて思っちゃいました。ただ実はこの曲、短いながらも歌うのは相当パワー使うそうですよ…。

アンコール最後は「リンゴ村だより」(作詞:山川啓介さん/作曲:渋谷毅さん)。”11月” “文化祭” ということで秋にちなんだ楽曲をと、こちらもニカさん渋谷さんで演奏するのは初めての曲でした。故郷に帰ることも難しい昨今、様々な思いを巡らせながら聞いていると涙なしではいられません。いつの時代も受け継がれていくのが名曲と言いますが、その意味がわかるような一曲です。この曲をこの日に演奏できて改めてよかったなと実感しております。

 
以上全10曲、いかがでしたでしょうか?
今回もニカさんの衣装を制作してくださったのはPOTTO山本哲也さんです。ボリューム感のあるピンクのドレスに、後ろにはまるで着物の帯のようなチュールをつけて、動く度にお袖やチュールがヒラヒラと、照明が変わる度にドレスの色も変化して、はぁ〜とっても素敵でした…。POTTOさんの衣装を着用すると本当に気持ちが上がると言いますか、引き締まると言いますか、これもまた久々にライブを実感できた一つでもありました。POTTOさん、いつも素敵な衣装をありがとうございます!

 
さて、最後になりますが、11月3日は渋谷毅さんの81歳のお誕生日でもありました。今こうして渋谷さんと一緒にライブをやらせていただける事、嬉しいばかりではなく、とても貴重でとてもよい経験をさせていただいてると、毎回感謝と身の引き締まる思いでいっぱいなのですが、そんな大切で記念すべき日に、またお客様と一緒に音楽を共有することができて、本当に本当に嬉しく思います。大変な中、会場に足をお運びいただきました皆さま、貴重なお時間を使って配信をご覧いただきました皆さま、本当にありがとうございました。またいつかどこかで、お会いできる日を楽しみにしております。それまで皆さまどうぞお元気で!

スタッフ
 

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-カクバリズムの文化祭-
『二階堂和美と渋谷毅2020』
2020年11月3日(火・祝)@渋谷WWW

1.レールのその向こう
2.つるべおとし
3.私鉄の駅のそば
4.女はつらいよ
5.さっきはごめんなさい
6.大人になれば
7.ネコとアタシの門出のブルース
8.いのちの記憶
9.ぼくのミックスジュース
10.リンゴ村だより

 
[音響]
徳原千晴

[配信MIX]
柳田亮二/濱本洋平

[撮影]
谷浦龍一/鳥居洋介/佐藤久美/仲原達彦

[スイッチング]
村尾輝忠

[監督]
仲原達彦(カクバリズム)

[衣装]
POTTO

[会場]
渋谷WWW

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