二階堂和美 nikaido kazumi

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つれづれにか vol.29

掲載:QUATTRO PRESS vol.75 / PARCO-CITY FLYER 2008 July

イギリス/スコットランド ツアー 2006 日記 その3

4月5日(つづき)
 夕方ロンドン着。タクシーの運転席と後部座席はアクリルの透明パネルで遮られており、ちょっとしたマイク音声で会話。郊外の住宅街に並ぶ、家を改装したようなこじんまりとしたホテルに到着。階段が狭くて荷物運ぶのに一苦労。ビルと、今回のツアーバスの運転手ジョンと合流。4人でペルシャ料理を食べる。梅のような実を煮た変な味の料理。日本にコインで電話をかけてみたら、呼び出し音中からガンガン残数がカウントダウンされびっくり。相手が出たときには一言で終わり。テニスコーツの二人と会えぬまま寝る。

4月6日
薄いパン 植野さん(テニスコーツ)が部屋をノックする音で起きる。無事に着いててよかった。一緒に朝食。サンドイッチ用のような薄い食パンがCDスタンドみたいなのに立ててある。玉子、豆のケチャップ煮、ソーセージ、ベーコン、この後どこのホテルに行ってもこれが定番。ソーセージが意外とおいしくない。予想より寒く、近所のリサイクルショップ(こちらではチャリティショップという)でニットを調達。お昼に工藤さんたち(マヘルシャラスハッシュバズ)と合流。ツアーバスに初乗車。10人乗りのベンツ。革張りシート、テレビ・DVD付。えらく待遇がよろしいな。スタジオで明日のライブのリハーサル。ピンクフロイドも使っていたという、Mill Hill Music Complex。わたしはドラムをやってみる。

4月7日
 初ライブ。午後2時BUSH HALLへ。高い天井に大きなシャンデリアのかかった、社交ダンスが似合いそうなホール。結構有名なホールらしい。ものすごく音が回る。リハを待ってるとジョンがケンタッキーのチキンを買ってきてくれた。ジャンクなものを食べると意外と元気が出る。が、ベジタリアンが多いので反応が悪く、私に何度も勧めてきたが結局ジョンが一人でたくさん食べていた。本番。私、kama aina、テニス、マヘル、ビル、の順。自分のは3曲つづけてやったので反応わからなかったが「今日を問う」の後、大きな歓声があがって一応安心。カポを忘れてステージに出てしまったがなんとかなった。ビルの時は全員で出る。5曲やる。CD売り場で、赤い服の女の子がCDを買ってくれた後戻ってきて、手作りのマスコットをくれる。CDはたくさん売れた。この日のライブは後にWIRE誌に掲載された。

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