つれづれにかvol.42

イギリス/スコットランド ツアー 2006 日記 その16

4月23日(19日目)
さやに起こしてもらって朝食。これまでのスコティッシュ・ブレックファーストの中では一番おいしい。器がよいせいもあるだろう。そもそも建物の雰囲気が格段によい。食後、ホテルの庭先にある秘密のチャペルのような蔦の茂った館をジョンが案内してくれる。自分で日本からここを予約ってことにはまず行き着かないだろう。次来ることがあったとしても飛行機でひょいっと来てしまうと思う。かけがえのなさに気が遠くなる。
古代遺跡にも行った。遺跡もいいが、敷地内の海岸がすごくきれいだった。しばらくその浜で寝ていた。カトリーナは資料をとても熱心に見ていた。のんびり過ごした後、青柳さんの「町にしましょうか」との発言で次はタウンへ。ストロムネス。でも日曜でほとんどの店が休み。でも町並みは穏やかで坂道がたくさんあり、長崎の裏通りのような、山口の祝島のような感じ。一人で散策散歩。小高いところに登る。誰かの家の駐車場で一休み、ポストカードを書く。その後、陶芸家でもある冬里さんの希望でポッタリー(窯元)へ。ホテルで使われている陶器の作家のアトリエだった。黒の仏具のようなシリーズが気に入ったが、ぎこちない絵が描かれたブローチだけ買った。
帰ってシャワー後、テニスの二人と海岸をロング・ウォーキング。干し草上になっている草に飛び込んで寝るのが、気持ちよかった。時間の感覚がわからなくなる。さやが時々「発表します!」と言って時間を当てっこする。幼稚な遊びが新鮮で楽しい。
夕食後、居間でアドレス交換やサインなど。カトリーナやロザンナと少し話をした。興味を持ってくれているということはわかるから嬉しい。だが人と語り合うのは母国語でさえ、ためらいながらであるのに、英語ではもはやほとんど言葉が出てこない。ツアー中、まったく英語が上達していない。そろそろみんなとお別れだ。

4月24日(20日目)
とにかく移動。黙々と帰路。数カ所寄りつつ、景色の移り変わりを眺めつつ、車中で雑談などしつつ、ロザンナが制作するこのツアーのドキュメンタリー映像作品用のインタビューも撮りつつ、夜のスターリン城を遠目に見て、夜10時くらいにグラスゴー着。パブでパスタを食べる。おいしかったけど、都会ーってかんじだった。思えば田舎にばかり行ったもんだ。ジョンと別れる。カトリーナやスティーブンはまた会えることもありそうだが、運転手のジョンはもうきっと二度と会えないだろう。あんなにいっつも一緒にいたのに別れは必ず来る。しかも意外とあっけない。テニスの部屋で青柳さんも含めた30代組でお茶。3人の話を聞く。このメンバーなら私は聞き役がちょうどいい。最後の夜に帳が降りる。明日は日本へ帰る。

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掲載:QUATTRO PRESS vol.88 / PARCO-CITY FLYER 2009 AUGUST
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