つれづれにかvol.39

イギリス/スコットランド ツアー 2006 日記 その13

4月19日(15日目)
オフ。昨夜あえて残した白ご飯に、お茶漬けの素をかけて食べる。ひとりこっそりみみっちい贅沢。皆と観光には出かけず、図書館に行ってメールチェック。ブリュッセルのライブハウスのMarcから「次はいつ来るんだい?」とメールが来ていた。実はわりかし近くには来てますが・・・。自分の計画しなさにちょっとがっかりする。日本から15時間とかかけてくるヨーロッパなので効率よく利用してもよかったが、しなかった。めんどくさいときはいつも「欲張ってもねえ」と言い訳を立てる。日本の友人が先に見て知らせてくれた、数日前の自分のライブ映像、誰があげたか知らないyoutubeを見る。インターネットってすごいな。
近所の店をうろうろ。さやにばったり出会い、城方面へ一緒に散歩。なかなか楽しい時間だった。ツアーの始めっから、さやがずっとピリピリしていて手がつけられなかったが、ようやく解けた気がした。ハリス・ツイードの帽子を、なりゆきでお揃いで買う。鏡がなくてお互いムービーを撮って確認。再びホテルのプール(ビリヤード)。へんなおやじにからまれてたら運転手ジョンが来てあしらってくれる。青柳さんがカウンターに誘ってくれビールをおごってくれた。これもかばってくれる意だったのかもしれない。紳士だなー。

4月20日(16日目)
Stornowayを朝6:00に出てWickへ。道中の景色はもう開いた口がふさがらないほど美しくて、美しいのか、そんな言葉でいいのか、まるで絵のような、それも陳腐な言い方だな、青い海はどこまでも拡がっていて、船ひとつ浮かんでなくて、そこへ崖があって、そこから急斜面に緑が拡がって羊がいる。幼い頃植え付けられた外国のイメージはおそらく、ハイジや赤毛のアンや大草原の小さな家やそんなところだが、それを超える"外国"らしい"外国"という気がする。ここまでほんとに、"外国"とは"外国"なのだなと。日本での"ぽい"とかのレベルがいかに小さいか、本物はなんて無限なのだろうかと思う。本当に、ぽつんとした家の庭には、ひもに洗濯ばさみでとめられた広野にはためいている洗濯物がある。物語の中の世界が実在している。なぜこんなところに私が来ているのか、おかしな縁があったものだ。しかしこの感覚を恋人とも家族とも分かち合えないとは寂しい。土産話などではとうてい無理だ。同じ経験を重ねて、持ち帰って、その後折にふれ取り出せる、マヘル夫妻やテニスコーツがうらやましい。なぜ私は一人なのか?それにしても、アメリカの時と比べてなんと今の精神状態の安定していることか。


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掲載:QUATTRO PRESS vol.85 / PARCO-CITY FLYER 2009 May
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