つれづれにかvol.33

イギリス/スコットランド ツアー 2006 日記 その7

4月13日(9日目)
 城に行けて満足だ。スターリン城。中庭に立つ大きな木が風に吹かれ、すごいうなりをあげていた。とてもシンボリック、あの場所がいちばん魅力的だった。しばらくそこに居た。スターリンは今回のツアーの中では一番の観光地。お城はライブの会場から歩いて10数分だったので、リハの合間に隙を見て一人で行ったのだが、こんなところに来られただけで今回のツアーは満足だ、と思った。なんてありがたいことだろう。自分で来ようと思ったら簡単ではない。城は日本の城と似ていた。が城下の眺めがまるで違って、ほんとに美しい。日本ほどは町並みや建物が近代化していないし、なにせ広大だ。空が広い。石畳に木靴が響く西洋の昔にタイムトリップしたよう。欧州ならではの歴史も感じる。戦争のことにも親身になれそうだ。
スターリン城
 夜Tolboothでのライブ。もと刑務所?石の建物を改装した、可動式階段席のホール。「脈拍」がやりたかった。町並みを見て、そういえばこんな、まさにこんなところを思い描いて作った曲だったじゃないか!と思い出しそんなMCをしつつやった。ナミオくん、礼子さんも、あれがよかったと言ってくれた。この地でこの曲がやれてよかった。この日は全部自作の曲をやった。自分らしいステージが出来た。テニスにも参加した。ビルにも。マヘルにも。自分のソロセットの後、上のバーにいくと、ライブを気に入ってくれたお客さんが白ワインをおごってくれたので、それより後はふんわりした気持ちでやっていた。後にこの日の映像は誰かがyoutubeにあげていて今も見られる。この日だけテニスに参加していた現地のトランペッターと並んでトランペット(私は声帯模写風の)対決、というか掛け合い。偶然におもしろいところにスイッチが入って、この日は全般とても楽しかった。5日連泊してすっかりなじんでいたFalkirkのホテルも今夜が最後。古めかしい町だと思っていたが、最終日ひとつ隣の通りを歩いてみたらVergin Megastoreがあったりと、意外とにぎわった街だった。なんか化かされたような。

掲載:QUATTRO PRESS vol.79 / PARCO-CITY FLYER 2008 November
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